これから優先したいこと、やりたいことは漠然とまとまりましたが、では次に何をすべきか。
学生時代にバックパッカーで東南アジアや中国を旅をしていたとき、「将来、神戸でゲストハウスがやれたらいいなあ」と、何となく思っていました。
旅先で一番興味深かったのは、その国・その地域の生活習慣や、現地の人の暮らしぶりです。一緒に市場に行って買い物をしたり、料理を教えてもらったり、お祭りを見たり、その土地にいる人たちと一緒に一日を過ごす。
そして、そういった経験を、出会った人々と話したり、共有し合うことは、単なる観光よりもずっと思い出に残りました。
ゲストハウスをするなら、そういうことができればいいな。
自然豊かな場所で、その地域のヒト・モノを活かしながら暮らしている人に出会える、
驚きや発見があり、そこに住む楽しさがわかる、
大人も子どもも無我夢中になって遊べる場所がある、
普段やらないことにトライできる、
そんな、場所です。
妄想だけは大きく膨らみ、では実際にどうやって運営するの?どこでやるの?という問題は残りつつも、まずはキャンプや旅行で気に入った場所を巡ることから始めました。
地元である兵庫県の宝塚、神戸も大好きですが、もうちょっと田舎で探したいな、と。
そして、「移住」「田舎暮らし」などのキーワードでネット検索して見つけた、「いなかパイプ」や「生きるように働く~仕事百貨」などのサイトを活用しました。
どちらも、東京含め、各地のいろんなヒトの生き方や働き方が紹介されていて、読むだけでも楽しいサイトです。そこで情報を得て、地域おこしや移住相談会などのイベントに参加しました。
また一方で、自然の中でめいっぱい保育する「森のようちえん」や、時間割などがない独自の自主教育を実施している小学校なども調べました。
長女は近所の区立小学校に通っていましたが、放課後は児童館の学童保育を利用しており、習い事や塾に行くお友達も多かったので、平日に外で遊ぶ機会が少なく、もうちょっと世界が広がればいいなと考えていたからです。
でも結局、学校等にはこだわらずに探すことにしました。
家のそばに庭や畑、山や川があれば、毎日キャンプみたいに過ごせるね、と子供たちと話していて、環境が変われば、それなりにやっていくんじゃないかと思ったからです。
また、移住先はパートナーの仕事の関係上、東京へ毎日でなくとも、定期的に通える場所が理想でした。奥多摩や青梅市、山梨県の白洲町、千葉県いすみ市などキャンプで訪れた場所も候補の一つになりました。
帰省や旅行を兼ねて、滋賀県高島市、兵庫県の淡路島、神奈川県道志村、山梨県大月市、富士吉田市、忍野村、岡山県瀬戸内市、倉敷市、徳島県三好市、神山町、長野県安曇野市、上田市、、と気になった土地を一年以上かけて、見て回りました。
そして、行く先々で、さまざまな暮らしぶりを見て、日本は広い、東京だけが日本じゃない!と強く感じました。
(Aya)